ヨガ 呼吸法の基本!適正なやり方なら自律神経を整え・リラックス・代謝アップまで!?
ヨガと聞くと「ポーズをとること」をイメージする方が多いかと思います。
もう1つ、ヨガのイメージは?と聞かれると「呼吸法」と答える方もいるでしょう。
そう、ヨガでは呼吸法をとても大切にします。
呼吸は人が生きる上では欠かせないもの。
それゆえ、呼吸は人の体に多大なる影響を与えるものなのです!
忙しすぎて、呼吸のことを忘れがちな現代人にとって、呼吸を意識することは必要不可欠でしょう。
呼吸の乱れは自律神経の乱れを表します。
自律神経は全身に張り巡らされており、全身にその影響を及ぼす神経系です。
ヨガでは、呼吸法によって、自律神経系が整うよう促します。
今回は、ヨガで行う呼吸法について、ご紹介していきますね!
あなたも、呼吸を整えて、自分自身を心の内から整えてみませんか?
ヨガでの呼吸法によって整えたい「自律神経」ってそもそもなに?
自律神経が全身に多大な影響を及ぼす!?
冒頭でお伝えしたように、ヨガの呼吸法には、自律神経系を整える働きがあります。
では、自律神経とは一体どんなものなのかご存知でしょうか?
ここでは、自律神経系について簡単にご説明しましょう。
自律神経とは、私たちの筋肉や皮膚、内臓など身体全体に張り巡らされている、不随意神経の1つです。
「不随意」ですので、運動神経のように自分の意志で調節できない点が特徴と言えますね。
その自律神経系は「交感神経」と「副交感神経」の2つに分類されます。
交感神経系とは、簡単に説明すると「闘うため」の神経系です。
交感神経系が興奮すると、筋肉への血流が多くなり、緊張感が増して、呼吸が速く浅くなっていきます。
運動している最中の状態をイメージすると理解しやすいかもしれませんね。
一般的に私たちが、日中過ごしている時に、交感神経系は活発になっています。
一方で、副交感神経系というのは、リラックスしているときに活発になっている神経系です。
リラックスしているので、全身の筋肉の緊張感は軽減しています。
一方で、内臓への血流量が増加するため、各臓器の活動は活発になり、消化吸収などの内臓活動に最適な環境となるのです。
私たちの生活の中では、早朝や夜にこの副交感神経系が活発になっています。
自律神経系は拮抗関係にあるため、「交感神経」と「副交感神経」のどちらかが活発な時にはどちらかが抑制されており「両方が活発になる」ということはありません。
「興奮」状態にある時は交感神経系が、「リラックス」の時は副交感神経系がそれぞれ活発になっているというように覚えましょう!
ダイエットや便秘解消・リラックスにも良い!?ヨガ 呼吸法の真価とは?
先ほど説明したように、副交感神経系には「内臓の動きを活発にする」働きがあります。
わかりやすい例を挙げると、便秘など、排泄に問題を抱えている方は内臓機能に問題が生じている証拠。
そのような場合には、自律神経を整えることが有効です。
内臓機能が低下している原因の1つとして自律神経系の乱れが挙げられます。
自律神経系が常に興奮状態にあると、内臓が効率よく働くことができません。
便秘の場合ですと、腸としては、栄養素の吸収や排便のための活動に精力を注ぎたいのに、自律神経系が興奮していることで、筋肉に血流が流れていってしまいます。
そのような状況下だと、効率的に吸収排便活動が進みません。
その結果、便秘を引き起こしたり、下痢を引き起こすのです。
呼吸法によって、自律神経系が整えられることで、内臓が本来するべき仕事が可能となるのです!
その結果、身体の代謝が促進され、痩せやすい体にもなることができます!
すなわち、ダイエットに結びつくということですね!!
また、別の効果として、呼吸法により自律神経が副交感神経に傾き、寝つきが良くなる効果も期待できるでしょう!
「なかなか寝付けない」という方は、いつまでも自律神経が興奮状態にあることが原因です。
そのような問題も、呼吸法によって、自律神経系を落ち着かせることで解消してくれるでしょう!
このように、呼吸法によって自律神経系が整えられ、内臓機能の向上、代謝の促進、そしてリラックスすることができるのです!
ヨガ呼吸法の基本のやり方をご紹介!
ヨガの呼吸法にチャレンジしよう!呼吸器を浄化!「カパラバディ」
まず、最初にご紹介する呼吸法はカパラバディです。
聞きなれない言葉ですが、ヨガの呼吸法の1つで、浄化訓練(クリヤ)の1つとされています。
方法は比較的簡単!
静かに座り、鼻から息を吸い、一気に鼻から息を吐き出しましょう。
このような呼吸を繰り返し行います。
口からではなく、鼻で呼吸をすることがポイントです。
一気に息を吐き出すことによって、鼻・気道など呼吸器全体を浄化する意味合いがあります。
また、横隔膜を使う呼吸法なので、内臓への刺激にもなり、便通の改善も期待できる呼吸法です!
一回の回数は10回程度から始めると良いかもしれません。
急にたくさんの回数を行うと目眩などを引き起こす可能性があるので注意しましょう。
ストレッチ中に取り入れたいヨガ呼吸法 「ウジャイ呼吸」
ウジャイ呼吸には、血行促進などの様々な働きかけがあるのですが、「自律神経を落ち着かせる」のもその1つ。
ウジャイ呼吸では、息を吐くときに喉の奥で「シュー」っと音を鳴らすようにして行うのですが、その時自然と呼吸が深くなり、自律神経系を落ち着かせる呼吸になるのです!
自律神経系が興奮している時というのは、呼吸が浅く速くなっています。
ウジャイ呼吸では、息を吐く時に喉を鳴らす、という特徴がありますので、自然と吐く息に意識を向けることができるのです。
吐く息が自然と長くなることによって、自律神経系は副交感神経が優位になっていきます。
ウジャイ呼吸の要領がわかったら、ストレッチやヨガのポーズのフロー中にウジャイ呼吸をしてみて下さい。
ウジャイ呼吸をすることで、ストレッチやヨガのポーズの恩恵がより高まっていくことでしょう。
自律神経の調整にぴったり!「片鼻呼吸」
最後にご紹介する呼吸法は、片鼻呼吸(ナーディ・シュッディー)です。
この呼吸法は、自律神経系を整えることに最適の呼吸法と言えます。
交互に鼻の穴を塞ぎ、片鼻で呼吸していく方法なのですが、実は、片鼻ずつ呼吸することには意味があるのをご存知でしょうか?
右鼻での呼吸は交感神経、左鼻での呼吸は副交感神経とそれぞれ繋がっています。
その時の状況により、どちらの神経系が優位になっているかが判断できるのです。
片鼻呼吸で、左右の鼻のバランスを整えることによって「自律神経系を整える」というのが片鼻呼吸の目的と言えるでしょう。
方法は簡単です。
まずあぐら座位をとります。
手をパーにした状態で、人差し指と中指を曲げましょう。
親指で片鼻を、薬指と小指でもう片方の鼻を抑えます。
まずは右鼻から息を吸いましょう。
一度両鼻を塞ぎます。
そして左鼻を解放して息を吐きましょう。
この手順で左鼻→右鼻も同じ要領で呼吸をしていきます。
3〜5分程度行うと良いでしょう。
どのくらいの秒数を吸って、止めて、吐くのかがとても大切です。
基本的には吸う(4秒)ー止める(16秒)ー吐く(8秒)くらいを目安にすると良いでしょう。
吐く息の秒数は、吸う息の倍程度と長くすることにより、自律神経系が副交感神経へと傾きやすくなります。
片鼻呼吸をした後は、少し座った状態を維持して、自分の体の中で起きていることに意識を向けてみましょう。
体や頭の中が静寂に包まれていたのであれば、自律神経系は落ち着きを取り戻しています。
そのまま睡眠に入ると快眠できるかもしれませんね。
リラックスできるような環境づくりをするとより効果的でしょう。
例えば、間接照明をつけてみたり、リラックスできる音楽をかけたり、アロマを焚いたりするなどですね。
今回は、自宅でできる簡単なヨガの呼吸法についてご紹介しました。
忙しい毎日で自律神経系が乱れがちな現代人。
自律神経系が乱れることは、健康を維持する上で良い影響を与えることはありません!
内臓機能低下や免疫機能の低下を引き起こし、病気の元になってしまう可能性が高まってしまいます。
日頃のケアとして、ヨガの呼吸法を取り入れることで、自律神経をリセットしてみてはいかがでしょうか?