腹筋は毎日何回?10~30回や100回は適正!?超回復の効果や逆効果
腹筋トレーニングは毎日やらなければ成果が見込めないのか?
腹筋は毎日ではなく、「1日おきが良い」という人もいたり「何回やればいいか?」など様々な疑問が出てきますよね。
近年は有名芸能人がSNSなどで割れた腹筋を披露したり、筋肉系youtuberがおすすめのトレーニング動画を上げるなど毎日のように様々な方法が紹介されています。
そんな中、あなた自身に合った腹筋のトレーニングを選択できるように、ここではよく質問されるような何回するべきかといった頻度や回数による効果に加え、超回復なんかにも触れていこうと思います。
腹筋を毎日何回するべきか考える上で重要な超回復の理論について!
腹筋などの筋トレに興味を持った方なら、一度は聞いたことのあるワードの「超回復」
しかし、最近の研究結果を見ると、これまでの超回復の考え方が覆っているのをご存知でしょうか?
今回は、そんな腹筋を毎日何回するべきかの頻度や回数を考える上においても重要な「超回復」のホントのところを解説していきたいと思います。
筋トレなどによって強い負荷で筋繊維が破壊され、その後24~72時間掛けて負荷を受ける前よりも、一回り強く修復されることをこれまで超回復理論と呼ばれてきました。
「筋トレ」⇒「超回復」⇒「筋トレ」のサイクルを測って行うことにより、長期的に見て筋力の向上が期待できると今まで言われてきたのです。
結論から言うと、これまでの超回復理論は、科学的に誤りのある考え方となります。
実は、腹筋などの筋トレ後に超回復をするのは、筋肉ではなく筋中のグリコーゲン貯蔵量なのです。
近年の研究で分かってきているのは、筋トレをすると一時的に筋グリコーゲン量が低下し、24~72時間後に元の量より増える現象が起きるというもの!
筋グリコーゲンとは、筋肉が収縮するためのエネルギー源です。
この貯蔵量が増えるということは、すなわち、以前よりも増して筋肉を収縮させるということになります。
グリコーゲンが増えることで、筋肉のエネルギーが増えるのですから、当然、筋力も増えますよね!
これが、実は超回復の正体なのです。
筋トレ後、何日か休んだら筋力が上がるという結果だけを見れば、一見、これまでの超回復理論も正解に見えますが、その仕組みが異なっているのです。
さらに厳密に言うと、グリコーゲンが一時的に増え、筋力が一時的に上がったことがただちに筋肉量の増加を示していることにはなりません!
この「超回復」を勘違いしてしまうと、腹筋を毎日何回したらよいのかの頻度や回数を正確に考えられない事になってしまいます。
腹筋って毎日行った方が良いの!?回数は何回やるのが効果的?
今回のメインテーマである腹筋は、毎日行って良いか否か。
また、一度の腹筋関連のトレーニングを何回やったらよいのかという回数も気になるところ。
ここからは筋トレの適切なスケジュール、基本的な回数、また疲労回復などに関する知識を紹介していこうと思います。
腹筋は毎日やっていい!?遅筋とは!?
結論から言うと、腹筋は毎日やっても、さほど問題はありません。
筋肉の中には、以下の通り速筋と遅筋の二つがあり、腹筋は②の遅筋の含まれる比率が高い部位となります。
①速筋=瞬発力に優れ、回復力は低い
②遅筋=持久力に優れ、回復力が高い
その為、腹筋は他の筋肉よりも回復力が高く、毎日やってもあまり問題はないのです。
腹筋を毎日やると効果的なの?それとも逆効果!?
前項で、腹筋を毎日行っても問題ないと述べましたが、これが効果の高い方法かというとまた別の話。
腹筋を毎日やる場合、筋グリコーゲンが元の量より増える前だったり、疲れの溜まった状態となっていることがあるため、筋肥大するための効果は悪いと言えます。
しかも、腹筋は、ほとんどの筋トレで使われていて、腕立て伏せやスクワットなど他の筋トレを行なっても、体を安定させるために腹筋に力が入っていて酷使されているので逆効果になることさえあります。
それでも、毎日やって効果を得たいのであれば、後ほど紹介する腹筋の部位を日ごとに分けてトレーニングすることをおすすめします。
ただ、日々の腹筋をそこまで追い込めていなかったり、毎日やることがモチベーションになってる場合はそのまま継続しても良いでしょう。
10回それとも30回!腹筋の最適な回数は一体何回?毎日100回はやりすぎなの?
腹筋のトレーニングに限らず、筋トレの基本的な回数は、一度に8回~12回(種目によっては10回~30回)×3セット(セット間は1分ほどの休憩をおくと良い)
ただし、ここでの回数はあくまで目安となります。
3セット目までで、どれだけ自分の限界を超えて追い込めたかが非常に重要です。
腹筋などの回数に関しては、30回以上やったとしても効果がアップするわけではなく、例え毎日100回やっても、30回以下の時よりも筋肥大に効果が高いという事はないので、限界を超えて追い込む事の方に意識を集中するようにしましょう!
これらを意識して腹筋などのトレーニングを続けていても、どうも思うような筋肉がつかない場合は、トレーニングのフォームや食事・休養など基本的な部分の見直しをしてみて下さいね!
また、腹筋などの筋トレを毎日やるにしても、疲労時には注意が必要です。
オーバーワークによる疲労で筋力が低下したり、怪我の原因になります。
守っておきたい!運動直後のたんぱく質摂取量
必要なたんぱく質の量は運動量によっても異なりますが、一般的には運動後に12~20gの良質なたんぱく質を摂取することで、筋肉の合成を高めることが期待できます。
※日本臨床栄養協会著書の『栄養とアスレティックパフォーマンス』にも、運動後に体重1kgあたり0.25〜0.3gのたんぱく質摂取量が望ましいとされています。
ただし、それ以上の過剰摂取をしても効果アップには繋がらないので適量の摂取と摂取のタイミングが重要。
2009年トロント大学の報告では、運動後の合成に必要となるタンパク質量は20gであり、それ以上の摂取による合成効果は期待できないとしています。
腹筋が割れるって?毎日やるなら部位に変化を!
まずは筋トレを毎日するのなら、部位別に行うのがおすすめと記載しましたが、腹筋の部位の基礎知識を身に付けておきましょう。
毎日するかは別にして、鍛える腹筋の筋肉のことをよく理解し、内容の濃い効果的なトレーニングを実施したいところ。
【腹直筋】
腹直筋とは、俗に言う腹筋のシックスパックの部分。正面についており、固い筋によって8つに割れています。
元々、腹筋自体は割れているので、脂肪が減って腹直筋が出てくることで腹筋が割れている状態になります。
この状態を目標として、トレーニングに励みましょう。
【腹斜筋】
腹直筋の横に張りついているのが腹斜筋。
「外腹斜筋」と「内腹斜筋」の2つの筋肉が張り付く状態で腹壁を作っています。
上体をひねる時などに、身体を安定させる働きがあります。
女性が特に意識する「クビレ」部分の筋肉になります。
【腹横筋】
腹横筋はインナーマッスルの一種で、お腹の全体を覆っています。
また、腹筋の中で一番内側に位置にしている筋肉なので、通常の腹筋トレーニングでは鍛えられない筋肉。
プランクなど、インナーマッスルを鍛えるトレーニングを実施しましょう。
腹横筋は、鍛えることで代謝が上がるので、脂肪燃焼トレーニングを始める時に鍛えておきたい筋肉です。
女性でも簡単!毎日or一日おきの腹筋メニュー
いよいよ、ここからは毎日や一日おきの腹筋の実践へ。
女性でも毎日や一日おきに簡単にできて、腹筋を割るのにおすすめのトレーニングメニューを紹介します。
今回は、女性や初心者が、自宅で毎日でもできる基本的な腹筋トレーニングを選択してみました。
【クランチ】
- 仰向けになり膝を立て、両手を頭の後ろで組む
- 腕を固定したまま、上体だけを丸めるようにして起こす。へそを覗き込むイメージで収縮する
- 0.5秒収縮をキープしたのち体を戻して繰り返す
腹筋を割る上で、全ての筋トレの基本となる種目です。
腹直筋に対して起き上がるシットアップより、実は効果的で筋トレ初心者や女性でも自宅で毎日、簡単にできる腹筋を鍛えるトレーニングの一つです。
腹筋を割る上で、最も重要な腹直筋の中でも上部の筋肉を鍛えてシックスパックを作ります。
【バイシクルクランチ】
- 「クランチ」の姿勢から足を浮かせる
- 上体をひねりながら「クランチ」動作をして片側の肘と反対の膝を近づける
- 反対側も同様に行う
バイシクルクランチは、腹筋の中でも腹直筋上部と腹斜筋を同時に鍛えられる筋トレ。
左右交互に行い、20~30回程度で3セット程度が良いでしょう。
【ニーズ・トゥ・チェスト】
- 両手は後ろでつき、両足を前に伸ばして浮かす
- 手で補助して体を起こすと同時に、膝を曲げて胸に近づける
- 膝を伸ばして体を少し下ろし、足は浮かしてキープを繰り返す
筋トレ初心者や女性でも簡単でレッグレイズとセットでおすすめの腹筋下部トレーニングがニーズ・トゥ・チェスト。
腰に負担をかけずに、腹直筋下部や腸腰筋を鍛えることができますよ。
【プランク】
- 腕立て伏せの状態から、両肘をついて両手を合わせ体を一直線にする
- そのままの状態で1分間キープする
- 1分間インターバルを取り2~3セット行う
腹直筋のみならず、腹横筋という腹筋のインナーマッスルを鍛えられる種目がプランク。
毎日から一日おきの腹筋の筋トレの、最後に追い込みとして行うと良いでしょう。
一見、このプランクは簡単そうに見えますが、近年プロスポーツ選手などが体幹トレーニングで取り入れるなど、実際やってみるとかなり効果があります。
今回は腹筋を毎日やっていいのかというテーマに、最適なスケジュールや回数、トレーニングメニューなどに触れてきましたがいかがでしたでしょうか?
腹筋や筋肉に関する正しい知識や理論を習得し実践することが、割れた腹筋を手に入れる一番の近道。
是非、参考にしてみてくださいね!